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イベントやTVの仕込み客を”サクラ”と呼ぶ理由は?

      2016/09/05

イベントや舞台、TVなどで特定のシーンや会場を盛り上げるために観客に”盛り上げ役”を仕込んでおくことはよく聞く話である。
その盛り上げ役の客を俗に”サクラ”と呼ぶ。

芸能関係の様々な活動はもとより、企業でも株主総会で”サクラ”を使うことは多い。

サクラ,イベント

映画のCMで『感動しました!』『涙が止まりません!』などとありきたりなコメントを発している観客も”サクラ”ではないかと疑いたくなるほど”サクラ”という単語は一般に浸透している。

そもそも、仕込客をなぜ”サクラ”と呼ぶのだろうか?
“サクラ”の語源を調べてよう。

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仕込客”サクラ”って何?

サクラ = 仕込客という認識が一般に浸透している定義だろう。
しかし、厳密にはどのような定義になっているのか?

Wikipediaによると、”サクラ”とはこのような定義になる。

  • イベント主催者に雇われた人物が客の中に紛れ込んで、特定のシーンもしくは公演全体を盛り上げる
  • 販売店側に雇われた人物が客に扮して、商品が売れている、この商品は買う価値があるなど他の客の購入意欲を煽るために良い雰囲気を作り出す

このように、主催・販売側が用意した、イベントや店舗に紛れ込んで一般客を煽る役を指す。

“サクラ”とカタカナ表記が一般的だが、当て字で「偽客」と書いて「サクラ」と読む。

“サクラ”の語源は何?

なぜ、仕込客をサクラと呼ぶのだろうか?
その語源は江戸時代までさかのぼる。

江戸時代の芝居小屋で歌舞伎を鑑賞する際、タダで見るかわりに見せ場で役者に掛け声をかけて盛り上げる客を”サクラ”と呼んでいたことが”サクラ”の起源とされている。

サクラ,歌舞伎

“サクラ”と呼ぶ理由は次のとおりである。

  • 桜の花見はタダで見れる
  • その場限りでの盛り上げを「桜がパッと咲いてサッと散る」に見立てた

つまり”サクラ”は”桜”が語源となっているのだ。
あくまで、芝居に限定された盛り上げ役を指していた。

明治時代から現代の”サクラ”に進化した

“サクラ”という言葉が現代の仕込客のような使われ方をし始めたのは明治時代からである。

露店や的屋などの売り子とタッグを組んだ”サクラ”が客に紛れ込み、冷やかし、煽り、率先した商品の購入、わざと高値で商品を購入するなどでアンダーグラウンドな働き方をしていた仕込客も隠語で”サクラ”と呼び始めた。
“サクラ”を”偽客”と当てるようになったのもこの頃からである。

“サクラ”のイメージが悪いのは何故?

“サクラ”について良いイメージを持っている人間はほとんどいないだろう。

何故か?

答えは”騙している”からである。

ビジネスの手法として”サクラ”を使うことを否定はしない。
しかし、”サクラ”を用いることは通常の手段では、イベントが盛り上がらない、商品が売れないから”サクラ”を仕込むのである。
本来の姿ではない、別の姿を一般客に魅せることで本来の価値以上の印象を与える。
つまり”騙している”のだ。

詐欺,電話

ここまでならビジネスの手法の範疇で目を瞑れないことも無い。

しかし、これを悪用するケースが出てきたことで”サクラ”=”悪”とイメージが定着したのだろう。

出会い系での”サクラ”の乱用

インターネットで男女が出会う、出会い系サイト。
“サクラ”がメジャーな単語として認識されたのは、出会い系サイトの登場が大きく関わっているのではないだろうか。

出会い系サイトの利用ケースで最も多いのは、「男性が女性を探す」である。
出会い系では、女性の登録者には男性から数多くのアプローチがやってくる。
登録した瞬間に何十何百とメッセージが届くのである。

対して、男性の登録ではそのようなことは起きない。
つまり、女性はアプローチされる側であり、男性はアプローチする側なのだ。
常に、男性 > 女性 という比率になる。
男性は出会い系サイトに登録しても女性とコンタクトを取れずに終わるのだ。

出会い系サイトのビジネスモデルは、ほとんどのケースで男性側が5000円~の利用金額を払う。
女性は無料か少額の金額になる。

つまり、カモは”男性”である。

そのカモの男性が女性とコンタクトを取れずに出会い系サイトの利用を辞めると儲からない。
出会い系サイト側から見れば、女性とコンタクトを取れる男性も取れない男性も等しく”カモ”なのである。
そのためには、男性をつなぎ留めておく女性が必要になる。

どうすればよいか?

その回答が、仕込客、つまり”女性役のサクラ”なのである。

女性役のサクラといくらコンタクトを取れたところで、それ以上の進展はない。
料金だけを延々と搾取される。

出会い系,サクラ,詐欺

出会えない出会い系。
要するに詐欺である。

実際に出会い系サイトにおける、”サクラ”のトラブルは後を絶たない。
一時期はニュースで目にすることもあった。

そんな出会い系の悪徳ぶりが、”サクラ”のイメージをマイナスに定着させていったとは考えられないだろうか?

“サクラ”は使うべきなのか?

語源の通り、”サクラ”は桜が散る様のように一瞬の盛り上げ役が元来の役割である。
明治以降、悪徳な仕込客まで”サクラ”とまとめて定義してしまった以上、”サクラ”を使うことは常に”騙している”リスクが付きまとう。

今や、芸能界では頻繁に使われているである”サクラ”には頼らずに、面白い番組や映画など”コンテンツの内容・面白さ”、つまり商品なりコンテンツなり提供する”モノ”の本質で勝負すべきなのではないだろうか。

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